五兵衛のそばつゆ造り

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そばつゆ」は、お店によってさなざまな作り方をしていますが、基本的には「かえし」と「だし汁」で作ります。「かえし」には大きく分けて「ほんがえし」と「生がえし」があり、その中間もあります。
醤油 1 斗に対し、砂糖 3-4 ㎏、味醂 1-2 升を煮溶かして作り、冷暗所でねかせておきます。
だし汁は、基本的には「昆布」と「鰹節」から作られます。
鰹節の旨み成分は、イノシン酸、アデニル酸があります。
昆布の旨み成分に、グルタミン酸、アスパラギン酸、アラニン、プロリン等があります。
この「イノシン酸」と「グルタミン酸」とが合わさると、その「相乗効果」でよりおいしい「だし」になるのです。

あがりが 1 斗の場合、利尻昆布 50~100g を水に入れ、火にかけます。
沸騰直前に昆布を上げます。
昆布の旨味はまだ残っているので、小さく切って佃煮にします。
厚削りの鰹節「本枯節」を 1kg 前後入れます。
1 時間前後「アク」を取りながら「だし」をひきます。
きれいな「琥珀色」のだし汁。
漉し布で漉します。
この「だし」と、寝かせておいた「かえし」とを、3~4 対 1 の割合で合わせ、荒熱を取った後、更に寝かして「そばつゆ」にします。
同じ材料を使っても、それを作る人の個性が強くあらわれます。
それが、その店の味になります。「そば打ち」と同じ位神経をつかいます。

鰹節について

カツオは回遊魚であるので、漁の時期、漁場等により脂ののり方や産卵期の前後での魚質の違い等があり、3-5 月に捕れる近海もので、特に一本釣りのものが良いとされています。
4-7 月頃、九州、四国方面で捕れたものを「春節」と呼び、脂肪が少なく品質が良いとされています。
8-9 月頃捕れた三陸ものを「秋節」といい、(もどりがつお)刺身には良いが、脂肪が多いため節にすると脂焼けなどを起こします。

  • 本節 : 3kg 以上の大型魚を 3 枚におろし、それぞれの片身をさらに縦割りにしたもので、背側のものを「雄節」、腹側を雌節といいます。
  • 亀節 : 2kg 以下の小型魚を 3 枚におろし、2 枚をそのまま使います。

煮熟

おろされた魚は煮籠に並べられ、沸騰しない程度の煮釜で一定時間煮られます。
鮮度の良い生魚を早い段階で煮熟するのは、以下の理由です

  • 酵素の働きを止めて腐敗を防止し、殺菌する。
  • 煮ることによってたんぱく質は凝固し、魚肉内部の水分を早く拡散させる。
  • イノシン酸を分解させる酵素の働きを止める。

煮熟の終わった魚肉は冷水で洗われ、骨を抜き、皮をはぎ、せいろに並べられます。

焙乾

ブナ、カシ、ナラ、クヌギ等の広葉樹を燃やした煙で約 1 時間熱燻をかけ、乾燥させます。
煙の中のホルムアルデヒドや、フェノールの働きによって、魚肉の表面に付いた細菌を死滅させ、 さらに焙乾の進行とともに魚肉の水分が取れ、フェノール類の働きで、にじみ出た脂の酸化が防がれ、 いやな魚臭が防がれるのです。

一気に乾燥させると表面だけが乾き、ひび割れを起こし、内部まで充分乾燥しないので、 火を加えたり休ませたりを 10 回程行い、水分の割合を 27% 位まで乾燥させます。

焙乾が終わったものは「荒節」と呼ばれ、「荒節」の表面に浮き出た脂肪分や余分な凸凹を削って整形します。 これを「裸節」と呼び、西日本ではこれを削った「かつお削り節」が多く使われています。

かび付け

「裸節」に「かび」を付け、天日干しをし、これを 3-4 回繰り返して「本枯節」が完成します。
「かび」の働きによって、さらに乾燥した旨み成分が凝縮された「節」になるのです。
東日本では、これを削った「かつお節削り節」が多く使われています。